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常に帰りたいと喚き続けてる、実験器具の支配する狭い空間に囚われた逃亡者。
読書とネットが趣味という超インドア派。
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フェノール引っ被った右手中指先が痺れてます。
勉強がさっぱりです。
無性に泣きたいです。

メールとかサイトとかいろいろしなくちゃいけないと思い必死なんですが、やってるといろいろなものが頭をぐるぐるして気分が悪くなるので、困ります。

いっそ地面に座り込んで吐いて泣いて喚いたら楽になるかな。












短文 第3回「おいらくの恋」




写真にあった姿は、驚くほどサスケと似ていなかった。
かつて「不健康だ」と言った色よりもさらに病的に青白く沈み込んだ肌。
切れ長でつり上がり気味だった眦とは対照的に、鷹揚にたれた目。
赤かった頬と唇は色がない。
雰囲気も違う。かつてのぎすぎすした、刺々しく荒々しい空気は全くなく、大名家らしい無関心と偽善たっぷりの慈悲があった。

これが、サスケ…?

「信じられない」
「それがフツーだと思うってば」
依頼の経緯はどうあれ、金を積まれれば否とは言いがたい。任務を受諾した旨を側近に伝え、数日後にはそちらに出向くからといって先に帰した。今頃、街道を必死に歩いているだろう。
「でも、俺はマジなんじゃねぇかって…思ってるんだってば」
「それは直感?」
「うん」
「お前の直感はバカにできないけどそれだけじゃね」
「だから、サクラちゃんには言ってねぇって」
いまや6代目火影夫人となっているサクラだが、サスケへの執着はナルトやカカシとかわらないほど強かった。きっと、『サスケの生まれ変わりがいる』なんて知ったら、飛んで行きかねない。
カカシは苦笑して、写真に目を戻す。
豪奢な着物に包まれて首から下は指先さえまともに見えないその子供は、容姿だけ見れば大変かわいらしい子供だった。大名家にありがちな体の弱さがあからさまに窺える血色の悪さも、整った目鼻立ちを強調こそすれ損なうものでもなかったし、意思の弱そうな目も保護欲をかき立てるには十分だった。
よほど大事にされているものとみえる。
「あのおっちゃんの話はマジみたいだってば」
「そうなんだ」
「受けるって言ったけど、ホントにいいの?」
「なにが」
「この任務、ホントにやるの?」
「やるよ」
「出発は明後日によろしくだってばよ」





『次があるなら…もっと…』
事切れる間際、彼は「もっと」の後、なんと続けようとしていたのだろうか。
よくわからない。
知りたいとも、思ったこともあまりなかった。
しかし、カカシは1週間分の荷造りを早々に終え、今は時まで待つばかりだ。

千野アオイという名前の、これから会うはずの子供の写ったスナップ写真を取り出す。

「やっぱり似ていない」
写真は、誰へともつかぬ笑みを浮かべていた。
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