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常に帰りたいと喚き続けてる、実験器具の支配する狭い空間に囚われた逃亡者。
読書とネットが趣味という超インドア派。
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カカサスでポッキーゲームなんてやってる様が想像つかないカカサススキーです。なぜでしょうね。あの二人でそんな甘いことをやるなんてね想像できなかったりするんです。
この前からぽつぽつ書きだしたナルサクでカカサスでサクラちゃんいじめみたいになっちゃってる未来ねつ造話。今回は女対決
サクラちゃんごめん。
そしてヒナタちゃん、まじごめん。
ヒナタちゃんはこれ以後、すばらしい夫人として表裏に活躍すると思う。それを見て、鹿あたりがはぁとため息を吐くの。サクラちゃん、すきなんだけど…ナルサクメインで考えると幸せから遠ざかる。カカサスメインで考えるとすっごいラブってることが多いんだけどな、ナルサクは。
この前からぽつぽつ書きだしたナルサクでカカサスでサクラちゃんいじめみたいになっちゃってる未来ねつ造話。今回は女対決
サクラちゃんごめん。
そしてヒナタちゃん、まじごめん。
ヒナタちゃんはこれ以後、すばらしい夫人として表裏に活躍すると思う。それを見て、鹿あたりがはぁとため息を吐くの。サクラちゃん、すきなんだけど…ナルサクメインで考えると幸せから遠ざかる。カカサスメインで考えるとすっごいラブってることが多いんだけどな、ナルサクは。
気が引ける…というのが、サクラの偽りない本音の一部だ。自分で外見とクールさできゃぁきゃぁとミーハーにサスケに熱を上げていた頃から、この友人はナルトのことが好きだった。客観的に見て、自分よりもプロポーションも容姿も秀でたものを持っていて、女性らしい優しさだって持っている。引っ込み思案が玉にきずだったのはずいぶんと昔の話で、日向の当主の娘として、上忍として今では木の葉でも若手トップクラスの使い手として有名だ。
その彼女が、最後に友人として別れを告げに来たと綺麗なピンク色のワンピース姿で家にやってきた。ナルトはあいにくの留守だったが、それをほんのせつな、よかったとあさましく思った自分に唇をかむ。
「ごめんね、サクラちゃん。急に押し掛けたりして」
「いいのよいいの。もうすぐ立つんでしょ?忙しい中、わざわざ来てもらってむしろこっちが悪いわ」
「そんな…ナルト君もサクラちゃんも忙しいもの。そんなことさせられないよ」
なぜ忙しいのか、当事者なら一番よくわかっているだろうに、ヒナタはなんてことのないように言う。半年後、木の葉と砂の同盟をより強固にする結婚式が執り行われる。木の葉では参謀筆頭のシカマルと先代風影の娘であり現風影の姉であるテマリとの婚姻が、砂では現風影である我愛羅と木の葉の血継限界として名高い日向本家の長女、即ちヒナタの結婚。10日ほどずらして執り行われるこの2つの婚姻の結果、いがみ合っていた里2つが強く結ばれるのだと、盛大な結婚式の準備に木の葉でも大忙しだ。平和な忙しさなので、いいことじゃないとカカシなどはのんびり構えているが、木の葉で行われる式の運営を一手に任されたサクラは目が回りそうなほどなのだ。
「いつ立つの」
「1週間後には。ちょっとでも砂の暮らしに慣れないといけないし」
「そっか…」
「うん、生活用品、普段着とかは向こうでそろえるつもりだから」
砂の里は砂漠の真ん中にある。木々に囲まれた木の葉とは環境が違いすぎて、その結果として風習がずいぶんと異なった。異境から嫁いでくる娘に心細い思いをさせないようにと、我愛羅はヒナタになんでも好きなものを好きなだけ嫁入り道具として持ってきていいと伝えていた。スパイの危険ぐらいわかっているだろうに、いくらまでも紛れ込める隙を与えるような申し出に、砂ではずいぶんともめた。が、花嫁からの返答は、結婚式に必要な最低限のもの以外は、身一つという返答だった。供もつけない。何も持たない。その覚悟に、我愛羅は死後すら自分以外の人間には触れさせないと誓いを立てた。つまり、血継限界の実験台として、髪の毛一本すら使うことはないと誓ったのだ。
部下が差し入れてくれたケーキを大きめに切り、ヒナタと自分の前に並べたサクラは、柔らかく笑う少女を真正面から見た。よくよく見慣れた顔だ。でも、どこか懐かしい。…これはきっと罪悪感だ。
サクラがナルトの愛を受け入れたのは、自分の幼い恋が真正面から破れてからだ。里に戻ってきたサスケに「好きだ」と告げ、あっさりと断られた。断られることが分かっていながら告げ、予想通り、数年越しの恋は終わった。サクラは泣かなかった。泣くほどのエネルギーは、その恋にはもうなかった。サスケへの感情は、彼がぼろぼろになりながらも里に戻ることにうなずいたあの時、使い切っていた。ナルトと手を握り締めながらサスケのことを抱きしめたあの時に。
ナルトの愛を信じたあの時に。
だからこそ、ヒナタがまぶしいと同時に日向に対して罪悪感のようなものが芽生えていた。一途になるとのことを思っていた少女。自分がナルトの愛を拒んでいたら、ナルトだってヒナタのことを受け入れたかもしれないのに…。
「それはまちがってるよ、サクラちゃん」
「ヒナタ、あんた」
「サクラちゃんは優しいから、考えてることぐらいわかるよ。でも、それは間違ってる。ナルトくんはきっと私のことをサクラちゃんみたいに、サスケ君みたいに見てはくれなかった」
おいしそう、とヒナタは手を合わせると、いちごのミルフィーユにフォークを刺した。サクリとパイ生地がつぶれる。
「ナルトくんのなかで、サクラちゃんとサスケ君は特別なの。7班だったから…とかじゃなくて、きっといろんなものが積み重なった結果だと思う。私は努力したけど、その運命を掴むことはできなかった。頑張っても、ナルトくんの目を向けさせることはできんかった。私ね、がんばったと、自分では思ってる。上忍になって、ちょっとはマシになれたって自分でも思って、ナルト君も、今の私なら愛してくれるんじゃないか、見てくれるんじゃないかって思った。でもそれは違ってた。ナルト君は、元からサクラちゃんとサスケ君以外の人間を見てなかった。そのことに気付いたの」
「あいつは、みんな好きだよ。木の葉の里のみんなのことが」
アカデミーの頃、あれだけいじめられて無視されていたのに、英雄として頑張っていた。みんなのためにと、努力していた。ヒナタのいうように、サクラとサスケだけをみているような人間ではないと、サクラは思っている。
「そうだね、ナルト君は木の葉のことが大事なんだと思う。でもそれは、ナルト君の責任感みたいなものだと思う。里長として、切り捨てなければならないとき、きっとナルト君はシカマル君だってカカシ先生だって切り捨てられる。でもね、サクラちゃんとサスケ君だけは違うの。そこに気づいちゃった。…だから、私は砂へ嫁ぐの」
「ヒナタ…」
ぐちゃり。
いちごが見事につぶれた。
「我愛羅くん、ね。彼もナルト君のことを大好きなんだって。大事なんだって。初めてできた友人だって…それを聞いて、我愛羅くんとなら、がんばれるって思ったの」
ナルト!サクラは悲鳴を上げたかった。ナルトにここに来てほしかった。でも、そんなことはかなわない。サクラは、歪んだ恋を満足して呑もうとしている女を前にしている。飴のように引き延ばされた告げる前に終わった恋の虚ろ。そこに恋した男の願いを詰めて、女は嫁ぐのだ。相手の男も、真の意味でこの少女を愛してはいない。ただ、少女の覚悟と二人の間を埋めるように横たわる友人の影を抱きしめただけだ。
私は目の前の友人を不幸にしてしまう…!!
とめて、ナルト!
絶叫して、きっとどこかで櫓か何かの陣頭指揮をとっているナルトの元へ走りたかった。でも、サクラにはできなかった。
「サクラちゃん、どうか幸せに」
そうさわやかに告げて出て行った、ライバルになりかけた女の背中を見送った。
その彼女が、最後に友人として別れを告げに来たと綺麗なピンク色のワンピース姿で家にやってきた。ナルトはあいにくの留守だったが、それをほんのせつな、よかったとあさましく思った自分に唇をかむ。
「ごめんね、サクラちゃん。急に押し掛けたりして」
「いいのよいいの。もうすぐ立つんでしょ?忙しい中、わざわざ来てもらってむしろこっちが悪いわ」
「そんな…ナルト君もサクラちゃんも忙しいもの。そんなことさせられないよ」
なぜ忙しいのか、当事者なら一番よくわかっているだろうに、ヒナタはなんてことのないように言う。半年後、木の葉と砂の同盟をより強固にする結婚式が執り行われる。木の葉では参謀筆頭のシカマルと先代風影の娘であり現風影の姉であるテマリとの婚姻が、砂では現風影である我愛羅と木の葉の血継限界として名高い日向本家の長女、即ちヒナタの結婚。10日ほどずらして執り行われるこの2つの婚姻の結果、いがみ合っていた里2つが強く結ばれるのだと、盛大な結婚式の準備に木の葉でも大忙しだ。平和な忙しさなので、いいことじゃないとカカシなどはのんびり構えているが、木の葉で行われる式の運営を一手に任されたサクラは目が回りそうなほどなのだ。
「いつ立つの」
「1週間後には。ちょっとでも砂の暮らしに慣れないといけないし」
「そっか…」
「うん、生活用品、普段着とかは向こうでそろえるつもりだから」
砂の里は砂漠の真ん中にある。木々に囲まれた木の葉とは環境が違いすぎて、その結果として風習がずいぶんと異なった。異境から嫁いでくる娘に心細い思いをさせないようにと、我愛羅はヒナタになんでも好きなものを好きなだけ嫁入り道具として持ってきていいと伝えていた。スパイの危険ぐらいわかっているだろうに、いくらまでも紛れ込める隙を与えるような申し出に、砂ではずいぶんともめた。が、花嫁からの返答は、結婚式に必要な最低限のもの以外は、身一つという返答だった。供もつけない。何も持たない。その覚悟に、我愛羅は死後すら自分以外の人間には触れさせないと誓いを立てた。つまり、血継限界の実験台として、髪の毛一本すら使うことはないと誓ったのだ。
部下が差し入れてくれたケーキを大きめに切り、ヒナタと自分の前に並べたサクラは、柔らかく笑う少女を真正面から見た。よくよく見慣れた顔だ。でも、どこか懐かしい。…これはきっと罪悪感だ。
サクラがナルトの愛を受け入れたのは、自分の幼い恋が真正面から破れてからだ。里に戻ってきたサスケに「好きだ」と告げ、あっさりと断られた。断られることが分かっていながら告げ、予想通り、数年越しの恋は終わった。サクラは泣かなかった。泣くほどのエネルギーは、その恋にはもうなかった。サスケへの感情は、彼がぼろぼろになりながらも里に戻ることにうなずいたあの時、使い切っていた。ナルトと手を握り締めながらサスケのことを抱きしめたあの時に。
ナルトの愛を信じたあの時に。
だからこそ、ヒナタがまぶしいと同時に日向に対して罪悪感のようなものが芽生えていた。一途になるとのことを思っていた少女。自分がナルトの愛を拒んでいたら、ナルトだってヒナタのことを受け入れたかもしれないのに…。
「それはまちがってるよ、サクラちゃん」
「ヒナタ、あんた」
「サクラちゃんは優しいから、考えてることぐらいわかるよ。でも、それは間違ってる。ナルトくんはきっと私のことをサクラちゃんみたいに、サスケ君みたいに見てはくれなかった」
おいしそう、とヒナタは手を合わせると、いちごのミルフィーユにフォークを刺した。サクリとパイ生地がつぶれる。
「ナルトくんのなかで、サクラちゃんとサスケ君は特別なの。7班だったから…とかじゃなくて、きっといろんなものが積み重なった結果だと思う。私は努力したけど、その運命を掴むことはできなかった。頑張っても、ナルトくんの目を向けさせることはできんかった。私ね、がんばったと、自分では思ってる。上忍になって、ちょっとはマシになれたって自分でも思って、ナルト君も、今の私なら愛してくれるんじゃないか、見てくれるんじゃないかって思った。でもそれは違ってた。ナルト君は、元からサクラちゃんとサスケ君以外の人間を見てなかった。そのことに気付いたの」
「あいつは、みんな好きだよ。木の葉の里のみんなのことが」
アカデミーの頃、あれだけいじめられて無視されていたのに、英雄として頑張っていた。みんなのためにと、努力していた。ヒナタのいうように、サクラとサスケだけをみているような人間ではないと、サクラは思っている。
「そうだね、ナルト君は木の葉のことが大事なんだと思う。でもそれは、ナルト君の責任感みたいなものだと思う。里長として、切り捨てなければならないとき、きっとナルト君はシカマル君だってカカシ先生だって切り捨てられる。でもね、サクラちゃんとサスケ君だけは違うの。そこに気づいちゃった。…だから、私は砂へ嫁ぐの」
「ヒナタ…」
ぐちゃり。
いちごが見事につぶれた。
「我愛羅くん、ね。彼もナルト君のことを大好きなんだって。大事なんだって。初めてできた友人だって…それを聞いて、我愛羅くんとなら、がんばれるって思ったの」
ナルト!サクラは悲鳴を上げたかった。ナルトにここに来てほしかった。でも、そんなことはかなわない。サクラは、歪んだ恋を満足して呑もうとしている女を前にしている。飴のように引き延ばされた告げる前に終わった恋の虚ろ。そこに恋した男の願いを詰めて、女は嫁ぐのだ。相手の男も、真の意味でこの少女を愛してはいない。ただ、少女の覚悟と二人の間を埋めるように横たわる友人の影を抱きしめただけだ。
私は目の前の友人を不幸にしてしまう…!!
とめて、ナルト!
絶叫して、きっとどこかで櫓か何かの陣頭指揮をとっているナルトの元へ走りたかった。でも、サクラにはできなかった。
「サクラちゃん、どうか幸せに」
そうさわやかに告げて出て行った、ライバルになりかけた女の背中を見送った。
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