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常に帰りたいと喚き続けてる、実験器具の支配する狭い空間に囚われた逃亡者。
読書とネットが趣味という超インドア派。
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WJはまじめにとりとめもなくなるので、たった一言







大好きだ












うん。


リハビリというか、忘れないためのメモと言ったほうが正しいかもしれない。
「老いらくの恋」…何回目だろうか?













キラキラと輝く目と冷めた目と監視する重苦しい目がこちらを見ている。自分が受けた任務はお守のはずだと思うのだが、どうやらそれは間違いで道化を演じることだったのではないかとカカシは思った。


まだ熱があるというのに布団から出たいとムズガル子を宥める手段として立たされた庭は、荒削りな丸太と藁束で完璧さを欠いていた。とってつけた不完全さに、カカシ以上に目を細めたのは老女である。『本来ならば、そなたのようなもののためにこのようなことをすることはない』その眼は彼女の雄弁に内心を語り、カカシを苦笑させた。
「早ぅ見せてくだされ。アオイ様がお待ちです」
「は」
「別にいい。カカシ、なんでもやって」
「…はい」
クナイを引き抜くと、不格好な丸太に不釣り合いなほどまっすぐに6本つきたてる。
「おぉ!」
お付きの小姓が身を乗り出す。武士の端くれ、武芸となれば気になるのだろう。たとえ普段は、下賤の術と見下しているものであっても。
「いかがでしょうか?」
「なるほど、忍というのは器用な人間にございますね」
「それほどでも。これしきの体術はただただ忍としての修練によるものですから」
冷やかな褒め言葉に謙遜した風をとるが、内心は己を見る目異常に冷え切っていた。一般人にとっては曲芸に見えるかもしれないが、それが単なる人を殺すための手段にすぎないことをカカシは骨身に沁みて知っている。雇い主の依頼とは言え、その術をまるで大道芸人の玉乗りかなにかのように見せることは、冒涜だとさえ感じていたのだ。
「いかがでしたか、アオイ様」
不機嫌を押し殺し、雇い主に向き合う。
カカシの内面とは対照的に、彼は興奮で青白い顔を赤く染めていた。 
「カカシ!」
「はい」
「次は忍術が見たい、よいか?」
「…お望みのままに」
繊毛を敷いた縁側にさらに座布団を重ねその上に厚手の白の着物を着て座る子供の姿は、その重苦しく息苦しそうな様子は、カカシにサスケを見せた。絹地の寝巻きの上から3,4枚も上着をかけられさらには彼の母親のものだという朱の蜀江錦の打ち掛けをかけられて自分では歩くことすら困難なほど衣類に埋もれている。
愛される故の不自由、束縛。

あぁ、そんなところはとてもよく似ている。

クナイをホルスターに戻し、カカシは主に向き直る。
「いったいどんな術がお好みでしょうか、アオイ様」
分身の術や変わり身、縄抜けなど忍術と聞けばまっさきに言われるであろう術を思い浮かべる。けれど。

「千鳥…千鳥がいい」

はっとしてカカシは真っ直ぐ向けられた目を見返した。
黒曜石の目、この屋敷にきて初めて二人の目は数秒間相手の目を見つめることとなった。
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