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読書とネットが趣味という超インドア派。
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間違ってたらどうしよう。
ハローウィンですね。実は、ヨーロッパ圏由来行事としては一番好きです。宗教色のなさもその他愛もなさも。
ほんっとに小さい頃に黒い布かぶって「トリックオアトリート!」と言ってまわってお菓子貰ったことも起因しているかもしれません。
と、本当はそういったほのぼのを書きたかったのに。
超短編(というかプロット状態)かつ暗いです。ごめんなさい。
つまらない
彼の表情はそれだけをありありと語っていた。べったりと爪紅のように張り付いた血糊をそのまま口元へ持っていく。
また一人。
また一人、積まれた屍。
彼のために積まれた贄。
「狂ったわけじゃねぇんだろ、なぁ!」
ナルトの必死な声に、サスケは瞳をうっとりと細めて見せた。その表情は、恍惚としていて見る者を泥沼に叩き込む強さを孕んでいた。
『あたしは嫌いだわ、あの顔』
そう言ったのは紅だった。
それはどうして?そう聞くまでもなかった。あれほどサスケに固執していたサクラまでもが、あの表情を見た途端、逃げるようにサスケの元を離れたのだから。
『女として、大嫌いよ。あの顔は』
同族嫌悪なのだと、紅は言った。
サクラにはきっと乗り越えられない嫌悪感だとも。
『私は、女であり母でもある。だから耐えられる。でも、あの子たちには無理よ』
母親は強いの。
凛とした彼女の表情をゆがませ眉を顰めさせるそのねっとしと背筋を這うような痺れと毒を、サスケはまるで当たり前のようにまとっていた。かつての清廉さ潔癖さのかわりに彼が得たもの。それらは、暗がりに生きる忍たちですら闇に閉じ込めるような、なにかであった。
「俺、幽霊苦手だし怖いけど…それ以上に嫌いだってば」
「お前ね、まだそんな非科学的なこと言ってんの?」
「だって!」
「ツナデ様もおっしゃっていただろう。あれは術によるもので幽霊と」
「んなわけねぇってば!サスケがそんな簡単にやられるわけねぇってばよ!!」
人がもっとも幽霊に遭いやすい日に、ふらりといなくなったサスケが、つぎに俺たちの前に現れた時。彼は変わってしまっていたのだ。
そう、人を侵略し征服し骨の髄までしゃぶって人の尊厳を奪いつくしたのち屠る悪魔に。
男しか手に掛けないことから、きっと女の悪魔なのだろう。
「なぁ、サスケ」
今日もナルトだけは、サスケに元に戻るよう説得する。
嫣然と笑うサスケを前にナルトは必死に言葉を紡ぐ。
サスケはただただナルトの後ろにある扉にむけて笑っていた。
その眼は語っていた。
つぎはだれ?