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常に帰りたいと喚き続けてる、実験器具の支配する狭い空間に囚われた逃亡者。
読書とネットが趣味という超インドア派。
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もっぱらの妄想だった「悪女」
えぇっと、実にすみません。
にょた妄想と某ボカロ曲のせいです。
冒頭3秒(またか)のみ
これ、カカサスに至るまで書いてみたい。というか、どなたか書いてほしい(自分じゃ萌えない)
にょたなので御注意。
いろいろかっとばし気味。
えぇっと、実にすみません。
にょた妄想と某ボカロ曲のせいです。
冒頭3秒(またか)のみ
これ、カカサスに至るまで書いてみたい。というか、どなたか書いてほしい(自分じゃ萌えない)
にょたなので御注意。
いろいろかっとばし気味。
その女は悪女と呼ばれている。
「父さん、悪女ってどんな人?」
子供は父親に問うた。問われた父親は、ぎくりと肩を震わせたが、それだけであった。子供に向かって、お前には関係ないからと答えになっていないセリフを返した。
少年は思った。
関係なくはない!と。なぜならば、少年の母親、つまり父親の妻は、その悪女が話題に上るたび、いつもの優しげな顔からなんとも子供には形容しがたい表情を浮かべるのだ。
そう、強いて言うならば、鬼のような。
その表情を、子供は嫌っていた。だからこそ、父親に聞いたのだ。だれなのだ、と。
父親にはぐらかされた後、少年は様々な大人に訊ねた。
『悪女ってどんな人?』
あるものは言った。
「抜け忍だ」
あるものは言った。
「最高の美人だ」
あるものは言った。
「わがままで冷たい人間だ」
多くのものに問うた結果は、多くがそれらに行きついた。つまり、その悪女は抜け忍で、美人で冷たいらしい。しかし、なにが母を苦しませるのかがわからなかった。
どうして泣くのか?と問うた自分に、母は言った。
「私がふがいないからよ」
そして母は、かつてその悪女が父の命を狙ったことを教えてくれた。
「私が隙を見せたばっかりに。抜け忍だからなにも武器の類は持たされていなかったし、チャクラも封じられていた。でも彼は…うぅん、彼女はナルトの喉笛にかみついたのよ」
だから憎いのか?と尋ねると、母はかぶりを振った。
「違うの、彼女が憎いわけじゃないのよ。私が、私を許せないだけ」
長じて少年は知った。
悪女はかつては里一番の名家の出であったこと。
父親が執着していたこと。
抜けてもなお、連れ戻しても手元に置くほど愛していたこと。
しかし、女は父に思いを返さず享楽的だったこと。
そして、父を殺そうとしたこと。
その罪で、殺されたこと。
父の執着がどれほどのものだったのか、少年にはわからない。
しかし、殺されそうになってもなお、好きだと叫ぶほどであった相手を自ら殺めなければならないというその重さをどう感じたのか、想像すら少年にはできなかった。
少年がその感情を理解できるのはそれから3年後を要した。
夏を脱した長い日暮に、父の恩師であるという男の娘を見るまでである。
「父さん、悪女ってどんな人?」
子供は父親に問うた。問われた父親は、ぎくりと肩を震わせたが、それだけであった。子供に向かって、お前には関係ないからと答えになっていないセリフを返した。
少年は思った。
関係なくはない!と。なぜならば、少年の母親、つまり父親の妻は、その悪女が話題に上るたび、いつもの優しげな顔からなんとも子供には形容しがたい表情を浮かべるのだ。
そう、強いて言うならば、鬼のような。
その表情を、子供は嫌っていた。だからこそ、父親に聞いたのだ。だれなのだ、と。
父親にはぐらかされた後、少年は様々な大人に訊ねた。
『悪女ってどんな人?』
あるものは言った。
「抜け忍だ」
あるものは言った。
「最高の美人だ」
あるものは言った。
「わがままで冷たい人間だ」
多くのものに問うた結果は、多くがそれらに行きついた。つまり、その悪女は抜け忍で、美人で冷たいらしい。しかし、なにが母を苦しませるのかがわからなかった。
どうして泣くのか?と問うた自分に、母は言った。
「私がふがいないからよ」
そして母は、かつてその悪女が父の命を狙ったことを教えてくれた。
「私が隙を見せたばっかりに。抜け忍だからなにも武器の類は持たされていなかったし、チャクラも封じられていた。でも彼は…うぅん、彼女はナルトの喉笛にかみついたのよ」
だから憎いのか?と尋ねると、母はかぶりを振った。
「違うの、彼女が憎いわけじゃないのよ。私が、私を許せないだけ」
長じて少年は知った。
悪女はかつては里一番の名家の出であったこと。
父親が執着していたこと。
抜けてもなお、連れ戻しても手元に置くほど愛していたこと。
しかし、女は父に思いを返さず享楽的だったこと。
そして、父を殺そうとしたこと。
その罪で、殺されたこと。
父の執着がどれほどのものだったのか、少年にはわからない。
しかし、殺されそうになってもなお、好きだと叫ぶほどであった相手を自ら殺めなければならないというその重さをどう感じたのか、想像すら少年にはできなかった。
少年がその感情を理解できるのはそれから3年後を要した。
夏を脱した長い日暮に、父の恩師であるという男の娘を見るまでである。
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