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常に帰りたいと喚き続けてる、実験器具の支配する狭い空間に囚われた逃亡者。
読書とネットが趣味という超インドア派。
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とりあえず1回目が
範囲1000頁のテストってあるいみ哂えるよね。
ボロボロでしたがもうなにもいうまい。
私信>K崎さん!め、メールに感涙してしまいました。返事は近日中に差し上げたいと切望しておりますです…!
短文 第5回(?)おいらくの恋
範囲1000頁のテストってあるいみ哂えるよね。
ボロボロでしたがもうなにもいうまい。
私信>K崎さん!め、メールに感涙してしまいました。返事は近日中に差し上げたいと切望しておりますです…!
短文 第5回(?)おいらくの恋
「お初にお目にかかります、木の葉の忍ではたけカカシと申します」
仰々しいまでに頭を下げた。大名家はプライドが高い。辺境の小大名であろうとそれは変わらない。むしろ、井の中の何とやら、こちらを手足よりも軽く扱う連中もいる。
「アオイ様のご指南および護衛任務でこちらにまいりました」
「お早いお着き、ごくろうさまです。ですが、先ほども申しましたがここ数日、アオイ様はお風邪を召しておられます。護衛はともかく指南の方はご遠慮いただきたく願います」
口上はすでに用意してあったらしい。不満げな主を無視し、乳母は護衛は仰々しいものではなく日常的なものを希望していること、姿はできるだけ隠さず日常的な生活を行ってほしいこと、俺の部屋は客間ではなく、次の間に近い場所を用意してあることを簡潔に述べた。
「私からはあとはなにもありませんが…カカシ殿はなにか申されたきことはありましょうや?」
「…ちょっとばかり違う気もいたしますが…」
腰に手をやり、ポーチを探った。目的のものをつかみ出す。
「これをアオイさまに献上しようと持参しました。どうぞ」
「なんぞ」
小姓が俺から受け取り、アオイという少年に手渡そうとするのを乳母が強引に止め、己の膝元へ運ばせた。
「これはなんです?」
「護身用の懐剣です」
白木に黒漆を塗り、螺鈿細工と金の象嵌で蝶が描かれたそれは実用には耐えられる代物ではない。たしかに切っ先は鋭く、刃も研がれてはいるが、観賞用という言葉が先につく。
「武術の指南と聞きましたので」
「なるほど、すばらしきお心遣い、主に代わって感謝いたします」
深々と一礼すると、三方を持ってこさせその上に懐剣を置いた。自らが捧げ持つようにして少年の前に跪く。
「アオイ様、木の葉の忍びからの献上品でございます」
少年はつまらなさそうに懐剣を掴むと、鞘を払った。現れた刃を2,3度振る。
「ありがとう」
子供らしい甲高い調子で言われた言葉に、反射的に頭を下げる。
そこで乳母の女が悲鳴をあげたのを聞いて、はっと顔を上げた。
敵襲かと思った。
またはなにか事件かと。
幸運なことに、そのどちらでもなかった。
アオイという、依頼主が肩膝をついて頭をたれている俺に抱きついてきたのだ。
「カカシ!カカシ!!あんたなんだろっ?なぁ、アンタなんだよな、アンタにならわかるよな?」
「あ…」
「こんな玩具みたいな道具しか渡してくれねぇのか?あの時アンタは俺に人を殺す力をくれたのに、今回は人を傷つける力すらくれないのか」
「あ、あの」
「こんなところはもういやだ、里に帰して…!なぁ、カカシ…!!!」
アオイ様!
はなせっ
ダメです、アオイ様!!
はなせぇー!
お疲れなのですよ、ぐっすりねればきっと夢だったと思うでしょう。
思わないっ!カカシ!俺を俺を木の葉にっ!!
懐剣を振り回して暴れても、体の弱い大名家の3男。あっという間に取り押さえられ、刀を奪われると次の間へ連れて行かれた。
「…申しわけありません、いつもはもう少しおとなしい若君であらせられるのですが」
「そうですが、いや、こちらがあのようなものを土産にしたばっかりに」
「いえ、そろそろ護身術は身に着けなければならないお年ですから、ちょうどよかったのですよ」
お守役の老人は慰めるように言うと、それではよろしくお願いしますと俺がわかるほどはっきりと大声で言った。
仰々しいまでに頭を下げた。大名家はプライドが高い。辺境の小大名であろうとそれは変わらない。むしろ、井の中の何とやら、こちらを手足よりも軽く扱う連中もいる。
「アオイ様のご指南および護衛任務でこちらにまいりました」
「お早いお着き、ごくろうさまです。ですが、先ほども申しましたがここ数日、アオイ様はお風邪を召しておられます。護衛はともかく指南の方はご遠慮いただきたく願います」
口上はすでに用意してあったらしい。不満げな主を無視し、乳母は護衛は仰々しいものではなく日常的なものを希望していること、姿はできるだけ隠さず日常的な生活を行ってほしいこと、俺の部屋は客間ではなく、次の間に近い場所を用意してあることを簡潔に述べた。
「私からはあとはなにもありませんが…カカシ殿はなにか申されたきことはありましょうや?」
「…ちょっとばかり違う気もいたしますが…」
腰に手をやり、ポーチを探った。目的のものをつかみ出す。
「これをアオイさまに献上しようと持参しました。どうぞ」
「なんぞ」
小姓が俺から受け取り、アオイという少年に手渡そうとするのを乳母が強引に止め、己の膝元へ運ばせた。
「これはなんです?」
「護身用の懐剣です」
白木に黒漆を塗り、螺鈿細工と金の象嵌で蝶が描かれたそれは実用には耐えられる代物ではない。たしかに切っ先は鋭く、刃も研がれてはいるが、観賞用という言葉が先につく。
「武術の指南と聞きましたので」
「なるほど、すばらしきお心遣い、主に代わって感謝いたします」
深々と一礼すると、三方を持ってこさせその上に懐剣を置いた。自らが捧げ持つようにして少年の前に跪く。
「アオイ様、木の葉の忍びからの献上品でございます」
少年はつまらなさそうに懐剣を掴むと、鞘を払った。現れた刃を2,3度振る。
「ありがとう」
子供らしい甲高い調子で言われた言葉に、反射的に頭を下げる。
そこで乳母の女が悲鳴をあげたのを聞いて、はっと顔を上げた。
敵襲かと思った。
またはなにか事件かと。
幸運なことに、そのどちらでもなかった。
アオイという、依頼主が肩膝をついて頭をたれている俺に抱きついてきたのだ。
「カカシ!カカシ!!あんたなんだろっ?なぁ、アンタなんだよな、アンタにならわかるよな?」
「あ…」
「こんな玩具みたいな道具しか渡してくれねぇのか?あの時アンタは俺に人を殺す力をくれたのに、今回は人を傷つける力すらくれないのか」
「あ、あの」
「こんなところはもういやだ、里に帰して…!なぁ、カカシ…!!!」
アオイ様!
はなせっ
ダメです、アオイ様!!
はなせぇー!
お疲れなのですよ、ぐっすりねればきっと夢だったと思うでしょう。
思わないっ!カカシ!俺を俺を木の葉にっ!!
懐剣を振り回して暴れても、体の弱い大名家の3男。あっという間に取り押さえられ、刀を奪われると次の間へ連れて行かれた。
「…申しわけありません、いつもはもう少しおとなしい若君であらせられるのですが」
「そうですが、いや、こちらがあのようなものを土産にしたばっかりに」
「いえ、そろそろ護身術は身に着けなければならないお年ですから、ちょうどよかったのですよ」
お守役の老人は慰めるように言うと、それではよろしくお願いしますと俺がわかるほどはっきりと大声で言った。
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